レクチャー:ミシェル・ゴンドリー(ディレクター)

毎週火曜日の夜は、建築学部主催のレクチャーがある。
前学期のレクチャーはいまいちだったが、今期はカラトラバやミシェル・ゴンドリーといった有名人がレクチャーをする。 
ミシェル・ゴンドリーは2001年の「ヒューマンネイチャー」で映画監督デビューをした、ミュージッククリップのディレクターとして有名な人です。ビョーク、ケミカルB、ベック、カイリーなどのありとあらゆる有名なミュージシャンのクリップを作っている人なので誰でも一度は彼の作品を目にしたことがあるのではないかと思います。
何でMITでレクチャーするのかなぁと思っていたら!MITのビジティングアーティスト(訪問研究員みたいなもの)だった。MITのビジュアルアートは、毎年ビジティングアーティストを招いて、アーティストの作品作りと発表の場所を提供している。 先学期、建築学部の必修で取らされた(なぜ必修なのかシュールだけど)パフォーマンスの先生は、ジョアン ジョナスというメディアパフォーマンスアーティストだった。
まぁ、ということでミシェル ゴンドリーもMITの研究員兼先生としているということらしい。

面白かったのは、レクチャーの前の紹介の仕方。”スパイクジョーンズはアートと商業の境界があいまいな作品だが、ミシェル・ゴンドリーの作品はよりアカデミックなメディアアートである”ということを言ったときはわらってしまった。スパイクジョーンズはお隣のハーバードの先生をやっているではないですか。わざわざ名前を出すなんて!と思ってしまいました。

そして、最初の質問がなぜ”MITにこられたのですか?”に対して、ゴンドリーは”MITって有名だし、いいかな?あとは、よくわからないよー” といっていました。 いい感じ。 そして、途中で弟乱入の上、ビデオクリップ流したり、裏話したりと、コネタのオンパレードでアーティストとしてというよりもゴンドリーと愉快な仲間たちと楽しもう!みたいなレクチャーでした。 たまにビデオクリップにでてくるのはお子さんだそうで、一番最初に子供に見せると、あまり良くないとか辛口の批評をされて、最後に「自分が良いと思うんならいいんじゃない」といわれるらしい。 有名なのに謙虚な雰囲気、(本人曰くシャイ)なのに驚きました。

また、レクチャー後の質問をへんてこで、「今14歳で9年前からフィルムを取っているのですが、フィルムとモーショングラフィックどちらが楽しいですか?」という質問があったり。もちろん、会場全員(今14歳で9年前って5歳じゃん!)とか思って聞いてました。

たまに会話に詰まると、弟さんが乱入してきて代わりに話したり。兄弟二人で話し始めたり。楽しそうでした。 

毎回思うんですが、MITというか、アメリカ(?)のレクチャーは、英語が母国語でない人たちに対して容赦がない。日本であれば通訳の人をつけるけれど、(今までみたレクチャーで通訳があったレクチャーはいまのところひとつもありません。)海外からこられた方々は、がんばって英語でレクチャーをします。ゴンドリーもがんばって英語で伝えようとしていましたが、たまに本人もわからなくなっていました。。。