ポートフォリオについて(1)

portfolio


建築留学の準備についての少し書こうと思います。まず、他の留学準備と建築留学準備で大きく違うのが”ポートフォリオ”です。日本語で言うと”作品集”ですね。

これはどこの建築学部を応募する際にも必ず必要で、もっとも大事なものです。ポートフォリオ以外は他の学部受験者と同じくオンライン等で送ります。ポートフォリオだけはいまだオンラインではなく、冊子として送ることがほとんどの大学が要求しています。

私の受験したところは、すべてA4サイズ、厚み5cm以下の冊子にして提出。CDなどのメディア媒体を含まず、冊子の装丁にこりすぎないこととされていました。

Upenn と イリノイ工科大学のみページ数まで決まっていました。確か両方とも10ページ以内となっていました。


なので、基本的にポートフォリオに要求されている事

1)選定側が見やすいサイズで提出すること
  −大勢の学生が提出するので、保管や閲覧のことを考えて欲しいということです。   友人は5cm×5cmの小さな形で出したり、一枚の長細い紙をを折ってA4サイズに納めている人もいました。私は無印良品のバインダーにはさんだだけでした。

2)すべての作品を見せる場ではなく、自分のセンスを見せるものであること。
  −ひとりの作品をみるのにかけれる時間は限りがあるので、間接にその学生のセンスと熱意が伝わるものであること。同じような作品を大量に見せるくらいなら、そのうちのひとつ一番相手に伝わると思われるもののみをのせるほうがよい。

3)デザインに対するセンスと熱意を見るものとして、ドローイング、模型等が必ず要求されています。
  −ドローイングも完璧なものでなく、いろいろなところで簡単にスケッチしたものを上手に載せて、エッセイを少し書いてなぜスケッチをしたのかあれば大丈夫じゃないでしょうか。また、模型も建物の模型でなくてもよく、光の変化、素材の美しさといったテーマで簡単な模型を作成して写真をのせるので充分です。

付け加えれば、ストーリ性があるとなお良いと思います。また、個人でやった作品以外にも自分が携わったもの、経験したことも作品集として収めることができます。私は、作品以外に仕事の経験が分かるようなレポートを2枚、学会論文の英語版を2本、ボランティアの経験などの写真ものせました。他の人では、WEBデザインの作品をのせている人もいました。
  
建築の学校等にすでにいっていて、作品集をまとめるだけでよい場合は、とにかく美しくレイアウトすることを心がけると良いと思います。 きれいであれば、たいてい受かります。

また、作品集をこれから付け足したい、作りたいという人はテーマを考えて必要なものを付け加えたり、作成していくと良いと思います。 バランスを考えて、デッサンを加えるもよし、空間構成を考えたものを加えるもよし、です。

私は、あまり作品集と呼べるものがなかったのと働いていたこともあって一人ではなかなか出来ないだろうと思い塾に通いました。いくつか自分の足で見に行ったのですが、半年通わなくてはいけなかったり、大勢の生徒と一緒に先生がいうことを同じようにやったりするところばかりでよい塾が直前まで見つかりませんでした。

東京の池袋にある”すいどーばた美術学院”(http://www.suidobata.ac.jp/pc/index.html)というのを直前に見つけました。すいどーばたは留学生対応のクラスを開講しており、月ごとに通うことが出来、学生の状況やレベルに合わせてクラスをカスタマイズしてくれるので働いていて、時間が限られている私にはちょうど良かったです。

でも、要注意なのは先生にすべてを頼るのではなく作りたいものを手助けしてくれるところと思っていくことが重量です。言われるがままにやっていても終わりません。ポートフォリオの完成品を自分で想定してやることが重量です。

私が通った時は、すいどーば美術学院の長谷(はせ)先生が対応してくれました。非常にフランクで、こちらの状況に合わせて考えてくれるよい先生なので一度相談してみるのも良いかもしれません。

お世話になったのに、、、御礼に行かずに留学してしまったのであまりえらそうなことはいえませんが。。。